2025年5月15日放送の「渋谷でサステナブル」では、季節の話題とともに「五月雨と水資源」をテーマに放送を開始しました。冒頭では、今シーズン初となるキッズ向けイベント「キッズ環境講座」の開催を告知。毛糸と歯ブラシで作るモップを使ったゲームや、新たに導入される「エコ度動物診断」を紹介しました。この診断は、エコ行動パターンに応じて参加者を動物に例えるもので、イベント前後の環境意識の変化を可視化する試みです。これずっとやりたかったことで、ようやく形ができたことに、熱く喜びをお伝えしました(笑)。

 環境テーマでは、「五月雨と水資源管理」に焦点を当て、日本が水資源に恵まれていると思われがちな一方で、地形や降水パターンの影響で貯水に課題がある現実を伝えました。平成6年の渇水や多摩地域での22時間給水制限など、過去の水危機を例に挙げつつ、気候変動によって短時間の豪雨と渇水が同時に深刻化している現状を説明。これに対応するための雨水の貯留・再利用の重要性を国交省の方針とともに紹介しました。

 私たちが家庭でできる対策としては、「洗濯物をまとめて洗う」「雨水タンクの活用」「食器洗いの工夫(食洗機利用や再利用)」などを挙げ、スマート水道メーターによる可視化で15%の節水効果が見込まれることも紹介しました。

 SDGsテーマは、目標6「安全な水とトイレを世界中に」に関連する「水危機SOS あなたの蛇口から世界を救う方法」でした。世界では約20億人が安全な水にアクセスできず、35億人が適切な衛生施設を持たない現状を伝えました。こんな現実に対して、人間は何もしないわけではなく、具体的な取り組みとして、バングラデシュの地下水汚染への対処、日本のODAによる井戸建設支援、NGOウォーターエイドによる水汲み時間短縮が教育機会の向上に寄与した事例を紹介しました。

 近年の支援策には携帯型浄水器「ライフストロー」の配布やJICAによるエチオピアでの給水施設整備などがあることを説明しました。私たちのできることとしては、例えば水支援NGOへの寄付、水使用量の少ない製品の選択、水関連イベントやSNSでの発信などが挙げられ、「安全な水へのアクセスは基本的人権」であるということを、水が豊富だと勘違いしている私たち日本人がちゃんと意識することが大事だと伝えました。