2025年5月22日放送の「渋谷でサステナブル」では、初夏の暑さを感じさせる気候の中で放送がスタートしました。オープニングでは、5月18日に東京オペラシティで開催されたワークショップの様子を紹介、アクリル毛糸と歯ブラシを使った「エコモップ作り」と、それを使ったごみ分別ゲーム「ほいさっさ」が好評だったことをお話ししました。未就学児やシニア世代など幅広い層が参加し、持ち帰って地域での活動につなげたいという声もあったのはうれしい限りでした。私が考える環境教育というのは「教える」のではなく「きっかけ」を届けることなんですよね。まだ仮説段階ではあるんですが、実践しているとじわりじわりと真実に近づいている、そんな風に最近は感じています。
さて今日の環境テーマは「プラスチックフリーな生活スタイル」。30年ほど前から問題視されてきたプラスチック汚染は、太平洋ゴミベルトの発見や環境ホルモンに関する研究を経て、海洋生物や人体への影響が懸念されていることを説明しました。日本でも2020年にレジ袋有料化が全国的に導入されましたが、すでに2007年頃から国内でも先進的な取り組みが始まっていました。現在では世界の海に約1億5000万トンのプラスチックが浮遊し、2050年には魚の量を上回るという予測もある中、企業も生分解性素材への転換を模索しています。
そんな中で私たちができることは、今では当たり前だけど、マイボトルやマイバッグの持参、紙や竹製ストローの利用、過剰包装の回避といった「小さな一歩」が重要で、それが未来の地球と海の生き物を守る力になるわけです。
後半SDGsテーマは目標11「住み続けられるまちづくりを」。気候変動により災害の頻度と規模が増す中、持続可能で災害に強い街づくりの必要性が高まっています。1990年代にはエコシティやコンパクトシティといった、ヨコモジの概念が登場し、日本では富山市のLRT導入が全国のモデルとなったことは、私たち業界の常識であります。2023年には国土交通省が「グリーンインフラ推進戦略」を発表し、都市の機能に自然を活用した防災・減災策を取り入れる動きが新しく進んでいます。渋谷駅地下の雨水貯留施設やAIを活用した災害予測技術もその一環です。
大きな話ばかりでちょっと飽きちゃったかもしれないんですが、私たちにできることとしては、ハザードマップの確認、地域の防災訓練への参加、防災情報アプリの活用などを挙げ、また「緑のカーテン」などエコな生活が結果的に災害に強いまちづくりにも貢献することも紹介しました。